お墓じまいを考えるとき、家族や子孫に負担をかけず、心から納得できるかたちを選びたいと願うものです。

そこで、永代供養や自然葬といった選択肢の特徴や違いを知っておくことが大切です。

本記事を読めば、それぞれのメリットや注意点がわかり、自分や家族に合った供養のかたちを見つけやすくなるでしょう。

永代供養の特徴とメリットを知る

お寺や霊園が遺骨を永続的に管理・供養してくれる永代供養は、無縁仏になる不安を減らし、家族の負担を軽くする供養法です。基本や費用、注意点を理解しましょう。

永代供養は無縁仏にならない仕組み

永代供養は、寺院や霊園が責任を持って永続的に供養・管理する仕組みです。

具体的には、契約時に一括または分割で供養料を支払い、合祀墓や納骨堂に遺骨を納めます。

契約時のプランによって、一定期間(例:33回忌まで)は個別にお参りでき、その後は他の遺骨と一緒に合祀されるケースが一般的です。

管理は霊園や寺院側が行うため、遺族が掃除や法要の手配をする必要はほとんどありません。

無縁仏になる心配がなく、定期的に合同供養祭が営まれるところも多いので、後継者がいない人や遠方の家族に迷惑をかけたくない人に向いています。

家族の負担が少ないのがメリット

永代供養は「無縁にならない安心感」と「家族負担の軽減」が大きなメリットです。

従来のお墓は、墓守をする親族が必要でしたが、永代供養は管理や供養を寺院側が代行します。

年忌法要も合同で行われ、管理料が不要な場合も多く、経済的にも負担が少なく済みます。

さらに、後継者がいなくても契約時の一括払いで永続的に供養が保証されるため、下記の事情がある人に選ばれています。

永代供養を選ぶ人

  • 「子どもが遠方に住んでいる」
  • 「独身で跡継ぎがいない」

宗旨宗派不問の施設も増えており、選びやすさも人気の理由です。

費用相場は30万〜100万円

永代供養の費用相場は、30万円〜100万円程度が一般的です。

多くの霊園・寺院では、永代供養の料金は一括払いが基本で、契約するプランや地域によって幅があります。

たとえば、合祀型(最初から他人と一緒の骨壷に納める)は安く、30万円前後で契約可能です。

一方、個別型(一定期間は個別で安置、その後合祀)は50万〜100万円程度が目安です。

納骨堂タイプのロッカー式だと40万〜80万円前後が多いです。

事前に見積もりを取り、管理費や法要の有無まで確認すると安心です。

合祀の時期や施設の信頼性に注意

永代供養を選ぶ際は下記を必ず確認してください。

チェック

  • 「合祀のタイミング」
  • 「宗派対応」
  • 「施設の永続性」

特に注意が必要なのは、いつ合祀されるのかという点です。

契約プランによってはすぐ合祀され、個別参拝ができなくなる場合があります。

また、宗教行事に参加できるかや、管理する寺院や法人が将来的に存続するかどうかも確認するポイントです。

現地を見学し、供養祭の有無や雰囲気も把握しておくと後悔が少なくなります。契約書の内容をよく読み、追加費用の有無も必ず質問しましょう。

自然葬の特徴と魅力を理解する

自然に還る形で遺骨を供養する自然葬は、環境負荷が少なく、自由で新しい供養法です。

樹木葬や散骨の種類やメリット、注意点を知りましょう。

樹木葬や散骨で自然に還る供養

自然葬とは、遺骨を自然に還すことを目的とした葬法で、代表的なのが樹木葬と散骨です。

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や花を墓標とし、その根元や周辺に遺骨を埋葬します。

個別区画にする場合と、複数人で共用する場合があります。

散骨は、海や山に粉骨した遺骨を撒く方法で、法律上は節度を守れば許可不要です

他にも里山葬や芝生葬など多様化しています。

日本では1990年代以降に広まり、従来の墓石文化にとらわれず、自然に帰りたいと願う人々に支持されています。

管理不要で自由なのが魅力

自然葬の最大の魅力は「自然に還れる安心感」と「管理不要の自由さ」です。

樹木葬では樹々に囲まれて眠るため、四季の移ろいを感じる墓所が多く、環境保全にもつながります。

散骨では墓石や区画が不要なため、管理負担もゼロで、場所を選べば家族の経済的負担も軽く済みます。

さらに、生前に希望を伝えやすく、家族に「お墓を守る責任」を残さない点が支持されています。

自然が好きな人、従来のお墓に抵抗がある人、費用を抑えたい人に選ばれる傾向があります。

費用は散骨5万〜30万、樹木葬20万〜50万

自然葬の費用相場は、散骨で5万〜30万円、樹木葬で20万〜50万円程度です。

散骨は、海洋散骨が主流で、船で沖合に出て撒く場合は10万〜30万円が相場です。

自分で行う場合もありますが、粉骨処理や許可申請代行を専門業者に頼むのが安心です。

樹木葬は、関東や関西の都市圏で30万円前後、地方では20万円前後が多く、個別区画や管理費の有無で上下します。

いずれも、追加費用や年間管理料が不要な場合が多く、コストを抑えたい方に適しています。

参拝場所がなく親族トラブルも

自然葬のデメリットは「手を合わせる場所がない」「親族とのトラブルが起こりやすい」点です。

散骨は遺骨を自然に戻すため、後からお参りする場所がありません。

そのため、親族が「供養する場所がない」と不満を抱いたり、海や山の使用に関して地域住民とトラブルになるケースもあります。

樹木葬も、個別区画がない合祀型だと、どこに遺骨があるのかわかりにくい場合があります。

自然葬を選ぶときは、親族に十分説明し、全員が納得した上で手続きを進めることが大切です。

永代供養と自然葬の違いを比較する

両者の供養法の違いを理解することで、自分や家族に合った選択がしやすくなります。

管理方法、費用、向いている人の特徴を比べてみましょう。

永代供養は供養型、自然葬は自然回帰型

永代供養は寺院が管理する「供養型」、自然葬は自己完結の「自然回帰型」という違いがあります。

永代供養は、寺院が永続的に供養・管理するため、お参りの場所や供養祭が定期的に行われる点が特徴です。

一方、自然葬は遺骨を自然に戻し、基本的に管理や供養を行いません

定期的に供養したい、場所を残したい人には永代供養が向いていますが、自由に自然へ還りたい、管理負担を完全にゼロにしたいなら自然葬が適しています。

永代は高コスト・長期、自然葬は低コスト・短期

自然葬は費用が低く準備期間が短い、永代供養は費用が高めで事前準備が必要です。

自然葬の平均費用は5万〜50万円で、契約から散骨まで数週間で完了する場合もあります。

一方、永代供養は30万〜100万円が相場で、事前に見学・契約を済ませ、法要の日程調整も必要です。

予算や時間の余裕があるか、急ぎたいかによっても選び方が変わります。

準備に不安がある人は、業者に相談しながら進めるのがおすすめです。

家族や価値観に合う方法を選ぶ

家族の状況や価値観に合わせて選ぶのが重要です。

永代供養は、お参りを続けたい、法要の場を持ちたい、親族の賛同を得やすい方法を望む人に向いています。

一方、自然葬は子どもや後継者がいない、環境志向、費用重視の人に選ばれる傾向があります。

親族が集まりやすい地域か、管理の有無に抵抗がないかなどを考慮し、家族全員が納得できる方法を選ぶのが後悔しないポイントです。

供養方法を選ぶ際の判断基準を押さえる

供養方法は、自分の希望だけでなく、家族や宗教、地域との調和も重要です。

判断の際のチェックポイントをまとめます。

家族と話し合い合意を取る

供養方法は、必ず家族や親族と相談して合意形成を図ることが大切です。

一人で決めると、後に「話を聞いていなかった」「気持ちの整理がつかない」とトラブルになることもあります。

事前に親族を集め、選択肢や費用、管理方法を説明し、意見を聞く場を設けるとスムーズです。

特に高齢の親族は従来のお墓文化にこだわる場合もあるので、丁寧に説明することが重要です。

宗教や風習も確認する

地域や宗教による慣習を理解し、それに合わせることも必要です。

たとえば、仏教の中でも宗派によっては合祀を避ける場合があります。

また、地方ではお墓を守る意識が強いこともあります。

希望する方法が地域の風習にそぐわないとトラブルの元になるので、寺院や地元の専門家に相談しながら進めると安心です。

希望と現実をすり合わせる

理想だけでなく、予算や立地、管理の現実を見据えて決めましょう。

「自然に還りたい」と思っても、親族の意向や費用、場所の制約で難しい場合もあります。

希望をリスト化し、優先順位を決めた上で、複数の施設を比較検討することがポイントです。

パンフレットや見学を通じて具体的なイメージを持つと納得感の高い選択ができます。

お墓じまい後の手続きと流れを確認する

お墓じまい後の手続きは、墓地の返還や遺骨の取り扱いなど、法律や慣習に沿って進める必要があります。手順やスケジュールを把握しておきましょう。

申請から撤去まで2〜6ヶ月かかる

お墓じまいは、管理者への申請から撤去工事まで数ヶ月かかります。

まず、現在の墓地の管理者に「改葬許可申請書」を提出します。

次に、遺骨の移動先を決め、改葬許可証を受け取ります。

その後、石材店に依頼して墓石の撤去・整地を行い、無事に更地化されたら管理者に確認してもらい完了です。

全体で2〜6ヶ月が一般的な目安です。

遺骨は一時的に自宅安置も可能

遺骨は、永代供養・自然葬・自宅安置など、いくつかの方法で保管・供養できます。

改葬先が決まっていれば直接納めますが、決まらない場合は一時的に自宅で保管するケースもあります。

自宅安置用のミニ骨壷や手元供養用のオブジェもありますので、焦らず選べます。火葬場で粉骨してもらうと保管しやすくなります。

いずれにしても、法律や宗教的な決まりに沿って進めることが大切です。

まとめ

「ソバニアル自然葬」は故人様が望んだこと、そしてご遺族が望むことに耳を傾け、後悔のない供養を追求しております。

海洋散骨、樹木葬、粉骨の業界最安値に挑戦しています。

自然葬を検討している方は是非一度、お見積りのお問い合わせください。